毎日コロナのニュースばかりでうんざりしていましたが、今朝の日経新聞にはでかでかと潰瘍性大腸炎に関する記事が載っていました。こうやって不治の病に関する治療法の研究が進んでいることを知れるだけでも、希望になりますよね。
有料会員記事になってしまうようなのですが、下記にURL貼っておきます。ざっっくりの概要をお届けしますね。
潰瘍性大腸炎 新薬相次ぐ
ステロイドに代わる選択肢 中等度~重症患者の福音に
(日本経済新聞2020/5/25朝刊)
潰瘍性大腸炎患者でステロイドが効かないときの治療法
5-ASA製剤を使い、それが効かない患者さんはステロイドを使うケースが多いと思うのですが、更に困るのは、ステロイドも有効ではなかったとき。原因不明なので、これといった有効な治療法がないのが潰瘍性大腸炎の怖いところです・・・。
これまでの対処法
上記のような場合、血液中の顆粒球や単球などを取り除くか、大腸切除など、患者の負担が大きい打ち手が主な施策となっていました。
既にある割と新しい対処法 TNFα阻害薬
免疫を活性化して潰瘍の炎症を起こすたんぱく質「TNFα」の働きを阻むTNFα阻害薬が、上記以外の対処法としては最近注目されています。レミケード、ヒュミラ、シンポニーあたりが代表選手ですね。このなかでは、ヒュミラが一番軽く、ついでシンポニー、もっとも重いのがレミケードという認識です。
2020年3月から解禁したステラーラ
これまでクローン病に使われてきたステラーラが、2020年3月からは潰瘍性大腸炎にも治療薬として使えることになりました。静脈点滴→皮下注射の流れです。
新薬の登場は今後も続く見込み
日経新聞の調査によると、下記の通り、現在も20件以上の治験が進行中とのこと。
ステロイドに代わる治療法は着実に増えている。1980~90年代に免疫の基礎研究で得られた知見が、21世紀に発展した抗体医薬の創薬技術などで次々に具現化したためだ。中村専門教授は「潰瘍性大腸炎とクローン病を合わせて、日本では20件以上の新薬の治験が進行中だ」と話す。今後も新薬の登場は続く見込みだ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
新薬と聞くと、新しいものが!?と思い、ワクワクしてしまったのですが、割と記事内で紹介されていたのは、既知のものばかりでした。ただ、最後にあったとおり、現在も20件以上の新薬が治験中というのは嬉しいですよね。日本だけでなく、世界中で患者が増えている難病なので、企業としても有効な薬を開発できれば享受できるメリットは大きいと思っています。
潰瘍性大腸炎患者が安心して暮らせるような薬が開発されることを祈っております!
アリーヴェデルチ(さよならだ!)
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