乳癌の放射線治療中だった岡江さんがコロナに罹患し、お亡くなりになられるなど、持病とコロナの関係についてはみんな気になるところですよね。
私は5-ASA剤(リアルダ)服用組なので違いますが、潰瘍性大腸炎患者の方の中には、免疫抑制剤を投与されている方もいますよね。がん治療の話の件を聞いていると、もしかしたら潰瘍性大腸炎患者もリスクあるのでは?と思ってしまいました・・・。
私達潰瘍性大腸炎患者にとっても、影響がないのかは気になるところ。そう思って調べてみたら、すでに厚生労働省の研究班からレポートが出されていました。こういったところにちゃんと税金を投下してくれていることはとても嬉しいです・・・。
今回のレポートは、下記レポートのポイントをピックアップしたものですので、時間がある方はこちらを読んだほうが良いと思います。
炎症性腸疾患患者における新型コロナウィルス感染リスクについて 第 1 報
(厚生労働省難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班・日本炎症性腸疾患学会)
潰瘍性大腸炎患者のコロナウイルス感染リスクについての第一報 重要ポイント共有
本当は要約だけお伝えしたいのですが、医学的記事であり、解釈が入ってしまうと良くないので、報告内容を引用した上で、みそじ男の解釈を共有します。コロナの疑いがある場合は、必ず主治医に相談しましょう。
①
現在の段階では炎症性腸疾患の治療はこれまでと同様に行い、疾患活動性を抑えることが重要であると考えられます。免疫制御治療を受けている患者さんに関してはこれまで同様に感染症リスク対策が必要です。特に COVID-19 感染重症化リスクが高い高齢患者さんについては社会的距離を含めて注意をしていただきたいと思います。
→おそらく、これが一番伝えたい内容ではないでしょうか?治療は続けよう、感染症リスク対策はし続けよう、です。
②
高齢者あるいは COVID-19 感染のリスクとなる併発症を有している IBD 患者さんにおいて免疫調整薬や生物学的製剤を行うべきかどうかについて十分なデータはないものの現時点では COVID-19 流行前と変わらず必要な治療を継続するべきである。
→要は、潰瘍性大腸炎の薬は飲み続けて良い、という解釈です。
③
活動性の炎症自体が感染症のリスクとなりうる。また、現時点では患者を病院から遠ざけておきたいので、治療を続けることの利点は、現時点で IBD 治療に伴う COVID-19 感染のリスクよりも大きい。
→潰瘍性大腸炎が炎症を起こして、入院・手術などが必要となる方がリスクが高いとのこと。だとしたらしっかり薬を飲み続けて、寛解を維持しましょう、という解釈です。
海外での潰瘍性大腸炎患者がコロナに罹患した場合のリスク
国際的なレジストリ SECURE-IBD registry に登録された情報によりますと 3 月 23 日の時点で 13 か国から合計 41 人(クローン病 22 人および潰瘍性大腸炎 19 人)の COVID-19 感染を併発した IBD 患者が登録されています。このうち 10 人が入院し、ヨーロッパの 82 歳のアルツハイマー病と心血管疾患を有するメサラジン治療中の患者と 25 歳のインフリキシマブ 300 ㎎ 8 週毎とメトトレキセート 15 ㎎で治療されていた中等症から重症の潰瘍性大腸炎患者さんの2名が死亡しています。
→海外では上記のような事例もあるそう。下記ソースにあるとおり、感染からの致死率は世界で5.5%というデータがあることを考えると、IBD患者だから特別致死率が高いとも考えられないような気がします・・・。(41人の患者の5%は2名なので)
まとめ
いかがでしたか?
読めば読むほど、ちゃんと理解をしたほうが良いと思いましたし、主治医にちゃんと相談するのが良いと思いました。特に、
・コロナの疑いがある方
・免疫抑制剤を使っている方
はちゃんと主治医に話をしたほうが良いと思います。
みんなでこのコロナの危機を乗り越えていきましょう!
アリーヴェデルチ(さよならだ!)
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