最近テレビCMでよく見る『4つの下痢』という大幸薬品さんの正露丸。ただ、潰瘍性大腸炎患者からすると、あのCMは『ん?』と思うのではないでしょうか?すくなくとも、みそじ男は危ないCMだなーと感じました。
感じたことを説明していきます。
正露丸の『4つの下痢』対応とは
まずそもそも、正露丸のサイトを見ると、書かれているのは
4つの下痢
ではなく、
4つの下痢の原因
なんです。ちなみに4つの下痢の原因は以下の通り。
・ウイルス・菌
・食べすぎ・飲みすぎ
・ストレス
・冷え
そして、この原因は大幸薬品さんが独自に分類したものとのこと。
彼らが伝えたいメッセージは、
普通の下痢止めは、ウイルス・菌が原因のものには聞かないけど、
正露丸は、すべての原因に対して有効だぜ!
というもの。
みそじ男は子供の頃、お腹が弱く、正露丸にはたくさんお世話になっていたので、それに対しては文句はないし、むしろ今でも愛用しているので、とてもリスペクトをしています。
でもこのプロモーション、みそじ男は良くないと思っています。
潰瘍性大腸炎患者にとってデメリットしかない、『4つの下痢』の表現の問題点は?
では、何が問題なのか?
それは
『全下痢対応』
『4つの下痢には正露丸が効く』
という表現。
人によって違うと思いますが、みそじ男が、潰瘍性大腸炎を発見するきっかけになったのは、血便と多頻度の下痢でした。あのCMをみると、下痢だったらとりあえず正露丸飲んでおくかー、ってなってしまうと思うんですよね。
HPにも・・・
正露丸のHPには、実は小さい文字でこんなことが書かれています。
※通常の日常生活で起こる下痢症状の原因を大幸薬品が分類したものです。 ※発熱、血便、粘液便の方は医師、薬剤師又は登録販売者にご相談下さい。
そう。みそじ男が言いたいのはこれなんです。ドロっとした濃い色の血便だったら、ポリープや潰瘍性大腸炎の可能性があると思います。でも、同時に下痢であることが多いんですよね・・・。
そして、正露丸を飲めば、潰瘍性大腸炎だとしても下痢は止まる可能性があると思います。なぜならみそじ男は、最初、下痢が多頻度で出るときに正露丸やビオフェルミンなどを飲んで、下痢を止めていたので、下痢に効くことはわかります。ただ、潰瘍性大腸炎や大腸にできたポリープがなくなるわけではないと思います。
売上を上げるため、お客さんを増やすため、キャッチーに煽るのは良くないのでは、と、ファンだからこそ悲しい気持ちになりました。
正露丸を飲んではいけない4つの下痢の症状
以下の症状のときは、正露丸を飲む前に、まず病院に行って、お医者さんの診療をしっかり受けたほうがいいと思います。
1, 粘血便が出ている
粘血便(粘液を含む、ドロッとした感じの血便)が下痢に混じって出てきたら要注意です。絶対にまずは病院へ行ってください。
2, 多頻度で下痢が出る
例えば通勤している際に、各駅でお腹が痛くなる。仕事中も、トイレから出れないような状態になる(みそじ男は、1日に数十回トイレに行ってました・・・)。こういった他頻度の下痢なときは要注意です。
3, 下痢だけでなく熱が出る
下痢だけでなく熱が出るときも要注意です。大腸が炎症を起こしている可能性があります。
4, 下痢だけでなく腹痛が続く
下痢だけでなく、耐えられないくらいの腹痛があるときも要注意です。大腸が炎症を起こしているかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?正露丸自体は、本当にいい商品だと思っています。(実際にまだ使っているので)だからこそ、今回のような煽るようなCMは残念に感じました。これで、潰瘍性大腸炎の方の発見が遅くなり、症状が悪くなったらどう責任を取るのでしょうか。
そんなことを言ったら、すべての薬において同じことが言えるかもしれませんが、人々の腹痛を支えてきたリーディングカンパニーだからこそ、持つべき責任や、維持スべきブランドがあるのでは?と思っています。
短期的な金稼ぎに走り、ユーザーのためにならないことをやれば、短期的には良くても、きっといつかユーザーが離れていってしまうことに気づいていただきたいです。
こんなに下痢について熱くなるヒトは世界を探してもいないと思いますが、ひとりでも多くの潰瘍性大腸炎患者の苦しみを取り除ければと思っているみそじ男にとっては、語らずにはいられないテーマでした。
ゲイリー博士などといったふざけた博士の名前を考えるプロモーションをつくるくらいなら、もっと正々堂々とブランドを築き上げる努力をしたほうがいいと思いました。こういうふざけたプロモーションが続くなら、みそじ男は正露丸を買わなくなるだろうと思っています。
すべての潰瘍性大腸炎患者と、潜在潰瘍性大腸炎患者が、生きやすい世の中になることを祈っています。
アリーヴェデルチ(さよならだ!)
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