潰瘍性大腸炎を発見するためにも、また状態を定期的に把握するためにも、定期的に受ける必要がある内視鏡検査。でも初めての人にとっては何をするのかわからないし、怖いですよね。また、潰瘍性大腸炎にかかった人も、定期的に受けなくてはならないのですが、値段も高いし、時間もかかるので、気軽には受けれないですよね。
最近、みそじ男は内視鏡検査を受けてきたので、その費用や頻度、また内容や注意点を伝えられればと思います。あくまでも実体験のレポートとして参考にしてください。実際には、主治医の指示に従ってくださいね。
内視鏡検査とは
内視鏡は、人間の体の中を観察・手術・細胞の採取を行う、細長い形状をした医療機器です。メスで体を開くことなく、体内を検査・手術することができるので、一般的な手術に比べて人体への負荷が少ないことが特徴です。
内視鏡検査の起源
オリンパスの方が、日本では内視鏡を開発しているみたいですね。1950年代とのこと。まだ開発されて100年も経っていないのは意外です。ヨーロッパでは似たような医療機器が19世紀なかばには開発されていたようです。
内視鏡検査の概要
今回は、大腸内視鏡検査について説明していきます。潰瘍性大腸炎患者が用いる内視鏡は、この内視鏡になります。ただ、初診のときに限り、どこから血が出ているかわからなかったので、みそじ男は上部消化管内視鏡も使い、胃の調査もしました。
一般的には、腸の動きを抑える薬(鎮痙剤)を用い、検査を行いますが、不安な方は鎮痛剤注射により眠っている間に検査を行ってもらうこともできます。お医者さんの判断とのことですが、みそじ男が通っている病院では、選ぶことができました。みそじ男は直腸型で、痛みを感じる可能性が怖かったので、鎮痛剤注射も毎回してもらっています。
鎮痙剤のみで実施するか、鎮痛剤を使用するか、
主治医とよく相談しよう!
みそじ男のオススメは【鎮痛剤使用+会社休み】です!
内視鏡検査にかかる時間
鎮痙剤のみで行う場合は、準備時間も含めて1時間ほどとのことでした。鎮痛剤注射を使う場合は、目を覚ますまでの時間も考慮するとおおよそ4-5時間かかります。
鎮痛剤注射を使って、潰瘍性大腸炎の検査を行う場合は、仕事は休んだほうが良いと思います。
鎮痙剤のみ:1時間ほど
鎮痛剤使用:4-5時間ほど
内視鏡検査にかかる費用
みそじ男がかかった費用は約2.5万円でした。(医療負担3割)
今回は、胃の検査(ピロリ菌)もやったので、
大腸内視鏡検査だけだと2万円くらいになると思います。
これで大腸がんや再燃を防ぐためのヒントが得られるなら安いものですね。
以下が内訳です。
名称 | 費用 |
再診料 | 720 |
難病外来指導管理料 | 2,700 |
処方せん料 | 680 |
経皮的動脈血酸素飽和度 | 300 |
酸素ボンベ | 220 |
胃検査(※今回ピロリ菌検査も同時に行ったため) | 15,170 |
大腸内視鏡検査 | 22,800 |
内視鏡下生検法(2臓器) | 6,200 |
病理診断 | 18,700 |
その他諸々 | 約10,000強 |
合計 | 約80,000円 |
負担割合費用(3割) | 25,150円 |
潰瘍性大腸炎にとっての内視鏡検査のデメリット
・費用が高い
・会社を休む必要がある
の2点なのですが、医者の友人曰く、
・鎮痛剤を使うことの体への負荷
が一番のデメリットだと言われました。
鎮痛剤は想像以上に体への負担が大きいらしいです。
確かに、記憶が混沌とするので、ちょっと怖いですね。
潰瘍性大腸炎患者の内視鏡検査頻度は
みそじ男は最初は1年に1度、
寛解期を維持できるようになってからは2年に1度のペースで診察しています。
3ヶ月に1度は薬を処方してもらうために通院しているので、その際に主治医に相談して、頻度を決めています。
今回も再燃は見られなかったので、引き続き悪化することがなければ2年に1度のペースで大腸内視鏡検査を続けたいと思っています。
活動期
1年に1度
寛解期
2年に1度
を目安にしておきましょう!
内視鏡検査はどこで受けれるのか
大腸内視鏡検査ですが、大変そうなイメージで、大きな病院でなくてはできないようなイメージがありますが、実は医療機関であれば小さな病院でも受診することができます。
潰瘍性大腸炎患者、もしくは潰瘍性大腸炎の疑いがある方は、「消化器内科」を探して受信するのが良いかと思います。
なお、みそじ男は、潰瘍性大腸炎の友人から評判の良い病院を紹介してもらい受信しています。病院や先生によって大きな差があるとは思いませんが、お医者さんのコミュニケーション力や診断技術には多少差があると思ってます。もし周囲に内視鏡検査をしているご友人がいれば、安心して受けれる病院を教えてもらったほうが良いと思います。
内視鏡検査はすぐには受けれない
まず、内視鏡検査は時間がかかります。そのため、飛び込みで検査してもらえることはなく、予約が必要になります。また、潰瘍性大腸炎患者が大腸内視鏡検査をする場合は、下剤を数時間かけて飲み、腸管をきれいにする必要があります。
そのため、
・消化器内科で受診し、内視鏡検査の予約、下剤を処方してもらう
・検査の5時間前から2時間かけて下剤を飲む
・カスがでなくなるまで、10回を目安に便をする
・大腸内視鏡検査ができる
という順番になり、準備が必要なことを忘れてはいけません。
潰瘍性大腸炎患者がやる内視鏡検査の内容
大腸内視鏡検査、不安よな
みそじ男動きます
ということで、内視鏡検査ってどんなものか、覚えている限りで説明します。
結論から言うと、鎮痛剤打っていれば一瞬で終わってしまいます。
検査前
①検査5時間前に下剤をつくる
みそじ男が渡された下剤は、『マグコロールP100g』というものでした。
粉が入っており、そこに水を入れて、振るだけでできる、お手軽下剤です。

②2時間かけてひたすら飲むっ!
ここからが一番つらい。ぶっちゃけ、検査よりこっちのほうが辛いです。
1.5Lぬるいポカリスエットをただひたすら飲むことをイメージしてください。
しかも飲めば飲むほどお腹が痛くなる。
どんな罰ゲームだよ、と思いながら飲み続けます。


飲み干したときの達成感といったら・・・
③5時間かけてひたすら便をだす!
これまた辛い。だいたい飲み始めてから30分くらいで第一波がきます。
↓飲み始めてから、便1回目が来るまでの時間を律儀に測ってみましたww

それから10回くらいを目安に便を出し続けます。
カスが出なくなれば終了とのことです。
④便意がおさまってきたら病院へ向かう
みそじ男の場合、下剤は結構効いてしまい、外出してしまうと漏らしてしまうリスクがありました。そのため、10回近く排便し、もう便意がこなそうという状態になってから病院へと向かいます。
みそじ男は、家から病院までが近かったので、念の為タクシーで病院まで向かいました。
こういうとき、家の目の前まで迎えに来てくれるタクシーアプリは便利ですね。助かりました。
番外編:指輪は取っておこう
結婚している人に限りますが、指輪は取っていってください。電気メスを使う場合、指輪をつけていると感電する恐れがあるからだそうです。つけていって病院で取っても良いのですが、鎮痛剤で意識が朦朧とするため、無くすリスクがあります。みそじ男は、つけていってしまい、病院で取り、財布の中にしまっておきましたが、小銭の支払いをしていたら落としていたのでは、とゾッとしました。
検査直前
⑤受付をすまし、最後にもう一度便を出しておく
受付で、書類を提出します。
下部内視鏡検査・手術承諾書ってやつです。
↓のような書類です。
要は、リスクがあるよ、承諾してね、っていう内容です。
承諾しないと検査してもらえないので、しぶしぶサインをして提出します。
受付をすまし、呼ばれるまでの間、少しだけ時間があります。
検査中便意を催したくないので、念の為もう一度、トイレにいっておきます。
⑥着替え、血圧をはかる
お尻に穴のあいた紙パンツと、病院着に着替え、血圧をはかります。
その後横になります。
⑦点滴、鎮痛剤を打ち、眠りに落ちる
点滴を打ち、お医者さんが来るのを静かに待ちます。
しばらくするとお医者さんがやってきます。
鎮痛剤を打ってくれるのですが、驚くほど一瞬で気を失います。
今回、どのくらい意識を保てるか数えてみようと思ったのですが、カウントすることなく落ちてしまいました。おそらく30秒くらいで眠りについたと思います。
検査中
⑧記憶にございません
本当に何も記憶がないまま、内視鏡検査は進行します。
痛くも痒くもありません。

検査後
⑨鎮痛剤を打ってから3-4時間後に目を覚ます
みそじ男は12時から準備が始まり、
鎮痛剤を打ったのがおそらく1時頃、
目を覚ましたのは確か4時半ころでした。
毎回そうなのですが、鎮痛剤を打つと、
起きてから1-2時間の記憶が曖昧なんです。
本当に怖い。
⑩主治医から診断結果を言い渡される(多分)
このあたり鎮痛剤のせいで、記憶が曖昧です。
みそじ男は毎回、後日通院し、記憶がしっかりしているときに、
診断結果をもう一度教えてもらっています。
⑪薬を処方してもらい、家へと帰る(多分)
薬も処方してもらえるので、
薬局で受け取り家へと帰ります。
ただし、このあたりも記憶が曖昧です。
受付番号を取ったこととは覚えているのですが、
薬を受け取ったこととと、タクシーに乗った記憶がありません。
ただ、家には財布も薬も、支払った履歴もあったので、
記憶がないだけで、行動はしっかりできていたようです。
鎮痛剤、本当に危ないなぁ・・・。
潰瘍性大腸炎患者が注意したい内視鏡検査
内視鏡検査を過去4回経験して、注意したほうが良い点を下記にまとめました。
仕事は休んだほうが吉
潰瘍性大腸炎患者が内視鏡検査をするときは、仕事は休むべきでしょう。
まず下剤。仕事しながら下剤飲むのは不可能です。できたとしても、周囲に不快な思いをさせちゃいますね。下剤を飲み、トイレに頻繁に駆け込む同僚が隣にいたら、なんとなく生理的に嫌じゃないでしょうか。
また、鎮痛剤を打つ場合は、検査終了後、仕事なんか無理です。みそじ男も上に書いたとおり、術後から家に帰るまでのことをほとんど覚えていません。
自転車や自動車などの乗り物はNG、できるだけタクシーで帰ろう

鎮痛剤を使用する場合は、自転車や自動車もNGと書いてありますが、まさにそのとおりだと思います。多分、あの状態で自動車に乗っていたら間違いなく事故を起こすと思います。てか、普通に徒歩でも危ない気がします。赤信号とかでも平気で渡ってしまいそう。
できるだけ、家から近い病院を探し、可能であればタクシーに乗って家まで帰りましょう。
鎮静剤(麻酔)を使う場合は、記憶が曖昧になりやすい
上記にも書きましたが、術後1-2時間の記憶が混沌としています。ところどころ、記憶はあるのですが、どうやって家に帰ってきたか、薬の値段はいくらだったか、など記憶がないことが多いのです。だいたい2時間くらい経つと、記憶が定着してきます。それまでは、ぼんやりと家のソファで横になっていました。
1-2日前から食生活は注意
潰瘍性大腸炎患者で、肛門が少し弱い方は、1-2日前から、食生活に注意したほうが良いと思います。下剤を飲むと、結構な勢いで便がでるのですが、それで直腸や肛門を痛めたことがありました。
みそじ男は、今回、2日前から炭水化物のみを摂取、1日前はプリンと水分のみで過ごしたところ、下剤による勢いのある排便でも、固形物がないため、肛門を痛めずにすみました。これは結構いい裏技だとおもいます。
直腸型の潰瘍性大腸炎の場合は下剤に注意
上記に書いたとおりです。直腸型で、肛門なども痛めている人は、下剤による排便でさらなるダメージをおうことがあります。みそじ男は、そのため、食生活に気をつけ、排便によるダメージを少なくするようにしました。
術後のお酒はNG、食事も控えめに
病理検査のために、組織を切除している場合は、お酒を控えたほうが良いといわれています。また、とくに注意を受けませんでしたが、空っぽの胃腸にいきなりヘビーな食事を入れると負担が大きいと思うので、消化しやすい食べ物を食べるべきでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
長くなりましたが、自分が2年後に受けるときの備忘録として、内視鏡検査について書いてみました。潰瘍性大腸炎患者の皆様、潰瘍性大腸炎の疑いがある方、ぜひお医者様の指示に従って、内視鏡検査は定期的に受けましょう。
アリーヴェデルチ(さよならだ!)
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