潰瘍性大腸炎患者にとってストレスは避けたいもの。しかしながら、仕事にストレスはつきものです。キャリアや組織人事領域のコンサルティングを行ってきた著者が、実際の研修でもお伝えしているストレスとのつきあい方を本日はご紹介します。
ストレスの壺
まずはストレスの流れについて理解していきましょう。私は以前、ストレスをこのように捉えるとわかりやすい、と専門家の方から教えていただいたことがあります。

一つ一つ説明していきましょう。
ストレスの入り口
何をストレスと感じるのか、によってこの入口の大きさは異なります。自分自身がストレスを感じやすいタイプかどうか、どんなことをストレスと感じるのかを知ることで、ストレスがそもそもかからない労働環境にすることは大切です。ストレスを感じにくい体質であることよりも、自分自身が何でストレスを感じるかを知っておきましょう。
ストレスの容量
どの程度のストレスを許容・克服してきたか、によってこの壺の容量は異なります。過去、体育会系であらゆる理不尽に耐えてきた方なんかは容量が大きいかもしれません。これも容量が大きいこと自体が大切なのではなく、自分自身の容量の大きさを知っておくことが大事です。
ストレスの出口
仕事・人間関係から発生するストレスをどの程度解決できるか、によって出口の大きさは異なります。仕事の量・質的ストレス、人間関係のストレスに対する「解決能力」が高いと、ストレスは溜まりにくくなります。ストレスの排出方法は下記にて詳細を伝えますね。
ストレスを溜めない考え方

上記の《壺》の話で例えるなら、ストレスの出口の話になるかと思います。どうすればストレスを溜めずに出すことができるか、一つ参考になる考え方があるので、紹介したいと思います。
ストレスを溜めないようにする上で、身に付けるべき重要な視点として「変えられることだけにエネルギーを注ぐ」ということがポイントになります。人間というのは不思議な生き物で、「変えられない」と分かっているはずのことに、多大なエネルギーや労力を費やしている場合が多く見られます。
下記に、《変えられるもの》《変えられないもの》について整理してみました。
自分 vs 他人
『上司がつかえない。むかつく。マネジメントレベルを上げてほしい。』
『職場に嫌いな人がいる。どこかに異動してくれないかな。』
そうやってストレスを溜めてしまったりしませんか?みそじ男も結構あります。そんなときはこんな風に考えます。
『他人は容易には変えられない。自分が変われば良いのでは?』
人間は不思議なもので、他人を変えようと躍起になりますよね。でも他人と自分は違う生き物なので、そんな簡単に自分が思ったように他人を変えることなんてできません。他人を変えたい、でも思い通りにいかない、むかつく!!とストレスが溜まってしまうんです。なので、他人は変えられない、自分が変わろうと思ってみてください。ストレス溜まらなくなります。
『上司がつかえない。むかつく。マネジメントレベルを上げてほしい。』
→『上司がつかえないのは変えられない。上司の上長にそのことを伝えて指導してもらうか、上司と関わらなくても仕事できるように成長しよう。』
『職場に嫌いな人がいる。どこかに異動してくれないかな。』
→『異動なんて滅多におきないし、その人が急に良くなる訳がない。極力一緒にいなくていいように上司に相談しよう。あまりにひどければ私が異動希望を出そう。』
《他人は変えられない、自分は変えられる》を合言葉にすると良いとおもいます。
思考・行動 VS 感情・生理反応
『この仕事嫌だなぁ・・・』
『失恋した・・・やる気しない』
そうやってストレスを溜めてしまったりしませんか?みそじ男も結構あります。そんなときはこんな風に考えます。
『感情・生理反応は変えられない。思考・行動を変えれば良いのでは?』
《感情》や《生理反応》はダイレクトにコントロールできないですよね。ただ、自分自身の《思考》や《行動》を変えることはできるはずです。そして、これらを変えることで結果的に負の感情を和らげることができるのです。
『この仕事嫌だなぁ・・・』
→『この仕事トラブルが起きやすくて嫌だけど、嫌だと思う感情は変えられないから、仕事でトラブルが起きないように徹底的に準備してから臨もう!』
『失恋した・・・やる気しない』
→『失恋して悲しいという気持ちは変えられないから、新しい出会いを見つけるためにもたくさん合コンしよう!』
《感情・生理反応は変えられない、思考・行動は変えられる》を合言葉にすると良いとおもいます。
未来 VS 過去
『あのとき、あれをやっていればなぁ・・・』
そうやってストレスを溜めてしまったりしませんか?みそじ男も結構あります。そんなときはこんな風に考えます。
『過去は変えられない。未来を変えれば良いのでは?』
過ぎ去ったことをあれこれと考えている時間は、今後の自分にとってはあまり意味がないですよね。それどころか、ストレスが溜まっていく一方です。「未来」はこれから創っていけますし、気持ちが明るくなります。調子の悪い一流のプロ野球選手に対して、意地の悪いインタビュアーが「今日も打てませんでしたね。今のお気持ちはどうですか?」とインタビューをするシーンをよくみます。ただ、ほぼ間違いなく一流のプロ野球選手の方は、「気持ちを切り替えて、明日の試合に臨むだけです」と言ってますね。過去に目を向けていない証拠だと思います。
『あのとき、あれをやっていればなぁ・・・』
→『過去を悔いても何も変わらない。悔いてる時間が無駄だから、その時間を未来に向けて行動した方がお得だよね。』
《過去は変えられない、未来は変えられる》を合言葉にすると良いとおもいます。
それでもダメなときは・・・
もちろん、どうにもならないときもあるかもしれません。そのときは、変えられるものにエネルギーを注ぐという点で、転職してしまうのも一つの手かもしれません。潰瘍性大腸炎患者にあった仕事や職種というのもあると思います。
まとめ
仕事においてストレスを溜めないためには、《変えられないもの》ではなく、《変えられるもの》を選択しエネルギーを集中させていくことがポイントだと思います。
それではー
はじめまして私は1週間ちょっと前に潰瘍性大腸炎と診断された新米です。
今の仕事は疲れるけどやりがいもありどうしたものかと思っていましたが
他人は容易に変えられない、変えられないものに力を注ぐより自分が変われば良い・・・
おっしゃるとおりですね!ちょっと気が楽になりましたありがとうございます。
まだメサラジン飲み始めたばかりですが寛解目指して頑張りますー。
コメントありがとうございます!本当にそうですよね。やりがいがある仕事は中々手に入らないと思うので、変えられることから少しずつ変えていきたいですよねー。
寛解期迎えられることを祈っております!